仙台行き

HIROMIがお客さん宅と取引先へ行くため、ドライバー役のボク、営業部長のピース君の2人+1匹で仙台市まで行ってきました。

金曜日は朝から月イチの会議があるので休むことはできず、午前中だけ出勤。会議終了後大急ぎで帰宅して15時に自宅を出発。今日のお伴はプジョー207GT。雨が降るらしいし、仙台市内を走るとなると、見切りの悪いZ4ではちと辛い。それに207は納車されたばっかなので、ある程度長距離走って身体に馴染ませたかったし。

外環道と東北自動車道を乗り継いでひたすら北へ。高速は実にスムーズ。100km/h+αで流れに乗って快適な旅です。往路は順調で、宿である秋保温泉のニュー水戸屋へは予定通り4時間ほどで到着。

あまり期待してなかったのですが、さすがに老舗だけあって実に美味しい食事を堪能、秋保温泉もまた良し。HIROMIなんかマッサージ行っちゃうしね。このホテルは1室だけワンOKなんです。なかなかワンOKなホテルは探すの難しいですよ。あっても辺鄙なトコだったりして。

ゆっくり休んだ翌日は生憎の雨。まずはHIROMIのお店のお客さんを訪問。続けて取引先の事務所を訪問。ランチをいただきながら、仕事の事はもちろんいろいろとおしゃべり。

やはり話題は震災の事が中心になります。その事務所での被害としては、3月の震災よりも、4月の余震で受けた方が多かったとのこと。3月は横揺れだけど、4月は直下型だったらしい。震災直後は電気が来なかったので、まったく情報が無く、津波が来ているとも知らず自転車で自宅がある海側に向かって帰った事、震災後はなかなかガスが復旧せず、飲食関係は相当に店をたたまざるを得なかった事、ある程度過ぎるとストレス発散なのか、市内は意外に飲み歩く人が居ることなど、色々とマスメディアでは伝わって来ないような生の情報が得られます。

マスメディア、ネットなどで得られる情報と、実際に体験する生の情報との差を実感し、普段情報で喰ってる身として、こういった体験を伝える事の難しさや、椅子に座って待ってるだけの情報収集に頼っていた自分の未熟さなどを反省させられる経験でした。

その方が特に津波の被害について「東部有料道路を挟んで、東側は爆弾でも落ちたかのように何もない光景なのに、西側は以前のままの光景が広がる」と表現し、余裕があれば実際に見てきて欲しいとの事でしたので、すこし遠回りにはなりますが海側にも行ってみる事に。

あまり悲惨な光景を見ても、何もできない自分の無力さを思い知るだけなので、気乗りはしなかったのですが、現地の人にそう言われるのであれば、実際に見ることに意義があるのでしょう。

それまでにも噂や報道での映像を見ていて、それなりに分かっているつもりではあったけど、やはり実際に目の当たりにするととんでもないショックを受ける。

有料道路が津波を防いだ様子で、道路の西と東ではまったく違った光景が広がっている。東側ではそれこそ瓦礫しか無いような状態で流された家や自動車がそこかしこに。道路から海なんて見えないのに、この場所で津波により多くの人が命を落としたのです。道一本隔てて西側では、やはり水は来たのだろうけど、見た感じでは普通に建物がある状態。水田に稲が植えてある所もあった。

いつのまにか晴れ上がった日差しの元、視界の左には荒廃し生命を感じるに乏しい風景、反対側には人々が普段通りに生活する風景。

なんとも言葉にし難いし、どのように接したら良いのかさえ分からない。何を考えて良いのか、どうしたら良いのか、自宅に帰りついた今でさえ、あの光景を消化することができない。写真を撮ることさえためらわれ、結局カメラは使わずじまいでした。

しばらく消化できずにもやもやした気持ちでいるのだろう。何をしたらいいのか。